麻生財務相の50年国債「検討する」も買い手とリスクは?
またひとつ異常事態が加わるのか。麻生財務相が8日、50年物国債の発行について「これからの検討課題だ」と発言し、市場の注目を集めている。これまで財務省の公式見解は「検討していない」だったが、方針転換した形だ。
しかし、50年先のことなど誰にも分からない。はたして“買い手”はいるのか。
「満期50年という超長期国債の発行が注目されているのは、異常な低金利が続いているためです。機関投資家は金利がつく運用先を見つけるのに四苦八苦している。なにしろ10年国債の金利もマイナスです。いまや金利のつく債券は“保有期間リスク”がある超長期債券か、“信用リスク”のあるジャンク債くらいしかない。恐らく、50年国債は0・5%程度の金利になるでしょう。いまプラス金利の商品は非常に貴重となっている。運用先に困っている生保などの機関投資家は買うはずです」(経済評論家・斎藤満氏)