国税が税制大綱改正 ソフトバンクビジネスモデルに包囲網
ソフトバンクグループが、「ボロボロでございます」(孫正義会長兼社長)と言う2019年9月中間期決算を6日、発表した。15年ぶりの営業赤字。しかも7~9月期に限ってみると、投資事業に絡む損失が9702億円と目を疑う数字である。
もともとソフトバンクは、孫正義という希代のばくち打ち(投資家)が、ネット化、IT化、グローバル化へと進む時代を先読みして投資、それに成功した企業グループである。ばくちなので負けもある。今回は、米シェアオフィス大手ウィーワークの成長を見誤ったのが主な敗因。孫氏は、「(創業者の)ニューマン氏を過大に評価した。反省している」と率直に述べた。ただ、路線を変える気はなく、「恥じることはない。粛々と前に進む」と意気軒高だった。
孫氏は17年、サウジアラビアのムハンマド皇太子らも関与する10兆円ファンドのソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)を立ち上げてから、投資がより活発化した。既に、投資先は80社以上にのぼり、10兆円を使い切り、次のSVF2の準備に入っている。