コロナショック第2波 イタリアのデフォルトで金融危機襲来
世界同時株安をもたらしている“コロナショック”が、次のステージに突入しようとしている。
NYダウや日経平均株価は歴史的な大暴落に見舞われ、「まるで底が見えない」(市場関係者)状況だ。日経平均は一時、1万6000円台まで下落。バブル後最高値の2万4448円(2018年10月)から約32%の値下がりとなった。この水準でいったん「買い」が入った。とはいえ、ここが大底だと判断する市場関係者は少ない。
「上昇に転じるか。それとも、さらなる下落相場が出現するか。今は境目なのかもしれません。カギを握っているのは、この先、襲ってくるであろう金融危機です。新型コロナによる世界景気の悪化は、近いうちに金融危機を誘発する危険性があるのです」(株式アナリストの黒岩泰氏)
08年のリーマン・ショックと同じような金融危機が、これから到来するのか――。すでに兆候はあるという。
「イタリア国債の価格下落(利率は上昇)が顕著になってきました。市場は、このままだとイタリアが財政危機に陥り、国債の償還が不可能になるのではないかと危惧しています。一言でいえばイタリアのデフォルト危機です。さらに、欧州企業の倒産激増も考えられます。そうなると不良債権があふれ、銀行の経営を直撃します。実際、ドイツ銀行の経営破綻説が流れたほどです」(黒岩泰氏)