小林佳樹
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小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

“巨大コングロマリット”日立製作所に残された課題とは

公開日: 更新日:

 日立製作所によるスイス重電大手ABBの送配電事業(パワーグリッド)買収が完了した。買収に投じた資金は負債の引き受けを含め過去最高の1兆円超。約3万6000人の従業員も加わり、グループ従業員の外国人比率は5割を超えた。「日立全体を真のグローバル企業に飛躍させる素晴らしいアセットだ」と東原敏昭社長は胸を張った。7月1日にはABBのパワーグリッド事業を継承する「日立ABBパワーグリッド」(西野壽一会長)も発足している。「日立は日本株式会社のフロントランナーに返り咲いた」(メガバンク幹部)との声が上がるほどだ。

 だが、ここに至る道のりは平坦なものではなかった。リーマン・ショック後の2009年3月期は7873億円の連結最終赤字に転落。「日立もここまでか」とも噂された。しかし、そこから事業の「選択と集中」を徹底。「営業利益率が5%以下の事業はどんどん潰した」と東原社長は振り返る。その対象は、グループの「ご三家」と言われた日立化成も例外ではなかった。日立と日立化成の経営陣の間では株式売却を巡り紆余曲折があったが、最終的に日立化成株の過半が昭和電工に売却された。また、画像診断機器事業は富士フイルムに売却され、三菱重工との合弁を解消し、火力発電事業からも撤退している。

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