小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

プジョーeー2008 ガソリン車と変わらぬ普通にいいピュアEV

公開日: 更新日:

プジョーeー2008(車両価格:¥4,290,000/税込み~)

「あれは賭けではなくブランドとしての見識です」

 そう語るのは、グループPSAジャパン新社長に先日就任した木村隆之氏だ。PSAはご存知プジョー、シトロエン、DSオートモビル、今後オペルも扱う、主にフランス車中心のインポーターだが、電動化も強力に推し進めている。

 その1つが去年ハッチバックのプジョーe-208に続き発表したSUVのeー2008だ。このクルマの特長は、エッジの効いたデザインや走りもさることながら、実は骨格やデザインがガソリン版の2008と基本変わらないことにある。トヨタ・プリウスや日産リーフを見れば分かる通り、これまで本気のハイブリッド車やピュアEVは大抵、専用デザインと専用インテリアを纏ってきた。

「凄い」ところは特にないのだけれど…

 しかしここに来て、かつてのPSA、この1月にステランティスという新社名に変わったグローバルな自動車グループは、EVを特別視しないという新戦略を採っている。

 実際乗ってみると、なかなか興味深い。外観的にはボディーカラー同色の細かい模様のフロントグリル、見る角度によって式超が変化するプジョーライオンのマーク、eマーク入りのバッジ、ホイールデザイン以外はガソリン版2008と全く同じ。

 それはプジョー独特の3次元に見えるiコックピットも変わらない。ただし、元からデザインが彫刻的でインテリアも凝っているので古びた印象は全くない。ただし、逆に言うと電気化イメージを強調した部分もない。パサースペック的にも、136PSのモーター最高出力も、260Nmの最大トルクも特別凄くはないし、バッテリー容量は50kWhで、JC08モードでの航続距離は385kmとこちらも凄くない。

乗り心地やステアリングフィールも上質

 ただし、値段は429万円スタートで、国からCEV補助金が37万円出るのでお買い得だし、なによりも走りがフツーにいい。

 前述の通り、パワー感はガソリン車と変わらない。最速のスポーツモードを選んでも、北米EVのテスラのような首が痛くなりそうな加速もしない。ただし、アクセルに対する追従性は恐ろしくよく、かったるさは皆無で、乗り心地やステアリングフィールも上質。重くてかさ張る電池が床下に入っているため、重心が低くなり、ちょっとしたスポーツカー的ハンドリングが楽しめるのだ。さらに意外だったのはブレーキフィールの良さで、ニブくなりがちな回生ブレーキなのに非常に自然。まさしくフツーによく出来たクルマなのだ。

 いま計画されている電動化は、ちまたで言われるほど性急には進まないと思うが、eー2008のようにフツーにこの社会に溶け込んで来る気がする。気付いたらこれもEVだった。そんな風にジワジワ進むのではないだろうか。

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