台湾脱線事故で日本の鉄道関係者に衝撃が走ったワケ

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台湾脱線事故で見えた 日本インフラ輸出衰退<上>

 台湾東部の景勝地、花蓮県のトンネル内で特急タロコ号が2日午前に脱線。これまでに乗客・運転士ら死者51人、負傷者180人以上が確認された。今回の死亡、負傷者数は1981年に発生した特急列車とトラック衝突事故の30人を大きく上回り、台湾鉄道史上最悪の事故となった。

 前首相・安倍晋三はいち早くツイッターに追悼と見舞いのメッセージを投稿。首相・菅義偉も安倍に続いた。台湾への圧力を強め、一触即発とも伝えられる緊張にある台湾海峡の彼岸から中国主席・習近平までが国営新華社通信を通じて犠牲者に哀悼の意を表した。

■事故車両は日立製

 事故の一報を耳にした日本の鉄道関係者には衝撃が走った、という。それは事故車両が日立製であったからだ。日立は今回の事故車両を含めて201両を納入している。

 2018年には今回の事故現場の花蓮より台北寄りの宜蘭県で特急プユマ号が脱線、死者18人を出している。この特急プユマ号の車両もJR東海子会社の日本車両が製造したものだった。台湾の運輸安全委員会は昨年10月、最終報告書を公表、事故原因を車両の不具合、そして安全装置を故障していると思い込んだ運転士がスイッチを切ったことによるスピード超過と断定した。日本企業の責任への言及はなかったが、事故の発端となった車両の不具合に関しては、台鉄と住友商事との間で保守管理の役割分担が明確になっていなかったため修理ができなかった、とした。これに先立って台湾鉄道管理局はプユマ号の主契約企業である住友商事に対して損害賠償訴訟を起こしている。

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