ソーシャルレンディングは消えるのか?業界最大手も廃業
太陽光発電関連会社「テクノシステム」に司直の手が伸びたことで、ソーシャルレンディング(SL)業界に激震が走っている。SLは消えてなくなるのか。
テクノ社事件にからみ、業界最大手のSBIソーシャルレンディング(SBISL=宮地直紀社長)は8日、金融庁から1カ月の金融商品取引停止処分を受けた。親会社のSBIホールディングス(SBIHD=北尾吉孝社長)は先月末、SBISLの廃業と事業からの撤退を発表した。
SLとは、業者がネットに開示したファンド(案件)の情報をもとに、投資家が資金拠出して配当を得るクラウドファンディングの一種。投資家にとっては、銀行より利回りのいい分配償還を受けられる低金利時代の運用先。資金調達を求める企業は、金融機関から十分な融資を受けられないような案件について、高金利だが融資を受けられる。
しかし、SLを使ったファンド運営にはズサンさが目立っている。2017年にみんなのクレジット(ファンドは17億円規模)、18年にはmaneoマーケット(同103億円規模)が、投資家に提示した資金使途と異なる使用が指摘されて行政処分を受けている。