東京都は積極的だが… EVバイクの普及を阻む「4つの要因」
EV化(電動化)が急速に進む自動車業界だが、四輪車同様に二輪車でもEVバイクの普及に東京都が積極的な動きを見せている。
ちょうど1年ほど前の12月8日、小池百合子都知事が「脱炭素社会の実現」への取り組み目標を公表した。都内の自動車の新車販売は2030年までに、二輪車の新車販売は35年までに100%EV車など非ガソリン化するというものだ。
この動きの中で東京都は先の12月4、5日「EVバイクコレクション in TOKYO 2021」を東京国際フォーラムで開催した。会場には国内外のバイクメーカーが最新型のEVバイクを提供した。主催した東京都の担当者が語る。
「来場者は3300人を超え、予想以上に都民のEVバイクへの関心が高いことに驚きました。すでに郵便局では2000台のEVバイクが配達員の方々に使われています。まずは使用度が高い郵便、新聞、そしてデリバリーといった業務用に使われるバイクからEV化の普及を目指していきます」(東京都環境局地球環境エネルギー部担当者)
脱炭素社会の実現を官民挙げて進めるなか自動車業界は、電気自動車、水素自動車、ハイブリッド車など非ガソリン車への流れが国内外で加速してきている。それに比べEVバイクの普及は遅れ気味だ。課題となっているのが「航続距離」「充電時間」「バッテリー性能」「コスト」という4つの問題だ。ガソリンエンジン車の場合、通常1回の満タン給油で平均600キロ、なかには1000キロ以上走る車もある。