著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

パソナグループ(上)竹中平蔵会長は“政商”と呼ばれ続けたが、岸田政権で出番減か?

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 総裁選で「新自由主義的政策を転換する」と大見えを切った岸田首相だったが、「どこが新自由主義との決別なのか」ということになった。岸田氏の優柔不断ぶりが、またまた出た、といわれた。

 実現会議の初会合で、竹中氏は持論である5Gやスーパーシティの推進による地域活性化に熱弁を振るったという。

 だが、岸田首相はしたたかだった。

 政府は4月、デジタル技術で未来の都市づくりを実現する「スーパーシティ型国家戦略特区」に関して、つくば市(茨城県)と大阪市(大阪府)の認定を閣議決定した。会津若松市(福島県)が最有力候補と取り沙汰されたが、落選した。

 スーパーシティ特区は竹中氏が主導して創設したものだが、岸田内閣になり規制改革に対する優先度が急激に低下。スーパーシティ特区の熱気も一気に冷めた。

 国家戦略特区も終焉を迎えることになりそうで、竹中氏が最も得意とする利権誘導が封じ込められたとするなら、もはや同氏の出番はない。

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