株価上昇を支える「ある潮流」…日経平均はバブル後最高値更新、個人投資家はもう“遅い”のか
日経平均株価はバブル後最高値を更新した。今週23日には3万1352円と年初来高値を更新。東証プライム市場の売買代金も増加傾向にあり、商いを伴った株価の上昇は「強気相場」のサインである。
そのような朝のバーガーショップ。高齢者カップルがタブレットやスマホを見ながら、株価の動きをチェックし、「この銘柄どうだろう」「それ儲かりそうね」などと、ファンダメンタルズではなく、株価の動きだけを調べて、売買タイミングを探る会話をしていて驚いた。
■運用のプロは「株高の理由は正直わからない」
株式市場は熱気を帯びているが、飲食店を営む知人は国際情勢が不安定な中、なぜ高値更新なのか理解できないと。そこで親友の大手運用会社、シンクタンク、メガバンク、それぞれの運用、調査部門のベテランに尋ねると、彼らは「なぜ高いのかなあ、正直わからない」「市場関係者の説明は後講釈ばかりだよ」と言っていた。
この株高を株式需給から見ると「ある潮流」が見える。東証のリード役は、海外投資家だが、東証の投資主体別売買動向(週間ベース)を見ると、海外投資家は3月第5週(第4週末の日経平均株価は2万7385円)に買い越しに転じ、以降、直近統計の5月第2週まで連続して買い越し、この2カ月ほどで累計約2兆8843億円も買い越したのだ。