メキシコ撤退意向で失敗の足音ヒタヒタ…万博は“日よけリング”と同額の補償金で中止できる
「8時だョ!全員集合」のコントじゃないが、「吉村、後ろ! 後ろー!」とツッコみたくなるほど、失敗の足音が迫っている。
2025年開催の大阪・関西万博にパビリオンを出展予定だったメキシコが日本側に撤退の意向を伝えていたことが判明。メキシコはパビリオンを自前で用意する「タイプA」での参加を計画していたが、来年6月の大統領選の結果次第で予算確保が難航する可能性があるからだという。
参加を表明している153の国・地域のうち、撤退の動きが明らかになったのはメキシコが初めて。MBS(毎日放送)によると、撤退の意向を示しているのはメキシコを含めて5カ国程度だという。
会場建設費が当初計画の約2倍に達する最大2350億円に膨れ上がり、地元の反発も高まる中、吉村府知事にとってまさに泣きっ面に蜂。10日の会見で、メキシコ撤退の報道について「(発言を)控えさせていただきたい」「一国でも多く参加してもらいたい」と言葉少なに語り、時おり唇を固く結んだ。
吉村知事は自身のX(旧ツイッター)で、〈万博の経済効果は2兆4000億円~2兆8000億円〉といまなおアピールしているが、前提となる想定来場者数は東京ディズニーランドやUSJの年間来場者数の約2倍というデタラメ。「IR(カジノを含む統合型リゾート施設)誘致と万博は抱き合わせで、万博を通じて民間事業者では実施困難なインフラ整備を公費に肩代わりさせているのが実態」(府政関係者)であり、ゆえにドンブリ勘定なのだ。