著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

京成電鉄(下)オリエンタルランド誕生当時は「無力だった」

公開日: 更新日:

「設立当時、当社が事務所を置いたのは、京成電鉄本社で、5階の片隅に机が3つ置いてあるだけでした」

 オリエンタルランド(OLC)は創業期についてこう記している。

 東京ディズニーリゾート(TDR)は2023年に開園40周年を迎えた。最初のテーマパーク、東京ディズニーランド(TDL)は1983年4月にオープンした。

 事業の拡張は休みなく続く。2024年6月、東京ディズニーシー(TDS)の新エリア「ファンタジースプリングス」が開業する。「アナと雪の女王」や「ピーター・パン」など3つの物語をテーマとしている。

 OLCのテーマパークは順風満帆で大成功を収めたように見えるが、すんなりと出来上がったわけではない。

 設立秘話を紹介しておこう。OLCは1960年、京成電鉄と三井不動産、船橋ヘルスセンターを経営する朝日土地興業の3社の共同出資で設立され、千葉・浦安沖の埋め立て地にTDLをつくることになった。

 血の気の多い漁民に漁業権を放棄させる交渉役として、三井不動産元会長の江戸英雄氏がスカウトしたのが、いわゆる“地上げ屋”の高橋政知氏だった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘