著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

ニデック(上)TAKISAWAを“同意なきTOB” 永守重信会長は「M&Aの新たなモデルケースになる」

公開日: 更新日:

 ニデック(旧・日本電産=東証プライム)は2023年11月、工作機械メーカーのTAKISAWA(旧・滝沢鉄工所=東証スタンダード)にTOB(株式公開買い付け)を実施し、応募があった株式の全てを取得したと発表した。株式保有比率は86.14%となり、TAKISAWAは子会社になった。今後、完全子会社化に向けた手続きを進める。

 23年7月、TAKISAWAのTOBによる買収を発表。同社の取締役会が賛同しなくても強行する構えを見せた。

 TAKISAWAは取締役会と外部のアドバイザーおよび独立社外取締役による特別委員会で検討を進め、「企業価値の観点」「株主共同の利益の観点」から総合的にプラスになると判断できたことからニデックの買収提案に賛同し、株主に対してもTOBに応募するよう推奨することを決めた。

 TAKISAWAの生え抜きである原田一八社長は「買収を阻止しても先はなかった。経済産業省の指針に沿って対応したら、賛同するしか答えはなかった」と語っている。経産省がニデックによるM&Aの背中を押した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった