ビットコインは半年で3倍近く値上がり史上最高値記録…高騰する暗号資産は「買い」なのか

公開日: 更新日:

 暗号資産(仮想通貨)市場が急騰している。ビットコインは今月11日、7万2739ドル(約1009万円)を突破。史上最高値を記録した。昨年10月まで3万ドルを割っていたから、半年ほどで3倍近い値上がりだ。高騰している暗号資産はほかにもある。果たして暗号資産は買いか。

  ◇  ◇  ◇

■現物ETF上々と半減期

 ビットコインが急騰した要因はいくつかある。最大の要因は、1月に米国証券取引委員会(SEC)で、ビットコインを組み込んだ上場投資信託(ETF)が認可されたことだろう。ビットコインを対象とする現物ETFは11本。そのインパクトは大きく、マネーを集めたビットコインは2月に43%も上昇。時価総額は一時、1兆3500億ドル(約203兆円)に上り、シルバーの時価総額に並んだ。すでに1日あたりの取引額は1兆円規模になっているという。

 価格上昇の追い風はもう1つある。ビットコインは今年、約4年に1度の「半減期」を迎えるからだ。

 ビットコインを手に入れるには、取引所で購入するほか、“採掘”することに対価としても付与される。実はビットコインの発行総量は決まっていて、4年に1回程度の頻度で新規発行量が半分になる。それが半減期で、“採掘業者”への報酬も半分に抑えられ、インフレを防ぐ仕組みとされる。

 2009年に登場したビットコインの半減期はこれまで12年11月、16年7月、20年5月の3回。3回目から4年近くが経過し、4回目の半減期はこの4月とみられているのだ。

 ビットコインの供給量が減少すれば、希少性が高まる。これまでの半減期後は、価格が最大20倍になったこともあって、2009年に誕生した当初の価格は1円以下。今や1000万倍以上も値上がりしたことになる。それだけに、半減期は市場も注目するビッグイベントで、半年後には11万5000ドル台にのせるという見方もある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋