著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

公開日: 更新日:

 地元財界関係者らが、なかでも気を揉むのが山形屋だ。何しろ創業1751(宝暦元)年で、地方百貨店のパイオニア的存在。南九州最大の繁華街「天文館地区」に居を構え、宮崎市にも展開する。本店と「宮崎山形屋」は鹿児島・宮崎両県でともに唯一の百貨店(日本百貨店協会加盟社ベース)だ。再建の過程で仮に「店舗閉鎖」などということになれば、山形県や島根県などとともに両県とも一気に「百貨店ゼロ県」へと落剥してしまう。

「みじめ。それだけは勘弁して欲しい」。鹿児島県民からも悲鳴が上がる。

 山形屋再建の成否はひとまず、取引金融機関17社を集めて今月28日に開かれる債権者会議にかかる。ここで債務整理のほか①持ち株会社体制への移行を含むグループ再編②鹿児島銀と企業再生ファンドからの役員受け入れ――などを盛り込んだ、現在策定中の事業再生計画案が全社一致で承認されるか否かだ。

 仮に1社でも反対すればADRは不成立となり、法的整理に移行する可能性が高まる。地域経済への負影響も避けられない。

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