著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

製薬企業リストラ相次ぎ、次の焦点に…小野薬品「オプジーボ」特許切れで生じる衝撃波

公開日: 更新日:

 新薬創出型の製薬企業にとってリストラはもろ刃の剣──だ。「カネ食い虫」(業界準大手首脳)とされる多額の研究開発費が減ってコスト構造の改善が見込める半面、頭脳流出で「明日のメシのタネ」(事情通)まで失うリスクをはらむ。

 SNSや口コミを通じてリストラの苛烈な実相が外部に拡散すれば、研究開発要員の再補充など将来の人材確保に支障を来す恐れも否めない。 

「成長機会を自ら摘み取るようなもの」(業界筋)だ。それでも「背に腹は代えられない」といったところか。製薬企業のリストラ劇が相次いでいる。

 7月末に三菱ケミカルグループ傘下の田辺三菱製薬が連結従業員数の4割に当たる約2200人を対象とした人員削減策を発表したのに続いて、住友ファーマが国内で過去最大となる約700人の早期退職の実施を公表。8月初旬には最大手の武田薬品工業も国内で希望退職を募ると表明した。

 田辺三菱は「募集枠」を定めず、武田は今後、労組との協議を経て対象部門や人数、時期などを決める。同社は米国でも1000人規模の人員カットを含む構造改革に乗り出しており、これを国内にも広げる。

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