著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

「ニデック記念館」設立で流れる創業者・永守重信氏の退任説…2027年完成で憶測呼ぶ

公開日: 更新日:

■京都府向日市に建設予定

 記念館は、創業からこれまでの歴史や世の中において果たしてきた役割、永守の経営理念や経営者としての足跡や言葉をエピソードやキーアイテムなどと共に安藤忠雄氏デザインによるダイナミックな建築空間の中に展示するという。同施設は永守生誕の地である京都府向日市に建設予定で、敷地面積が約6100平方メートルで地上3階建て、一般向け公開も予定している。

 ニデックは今年4月に新たな経営体制が固まり、最大の懸案だった創業者・永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)の後継者問題に一区切りがついている。永守氏が代表取締役グローバルグループ代表となり、岸田光哉氏が社長兼CEOに就いたのだ。

 その岸田氏を工作機械のM&Aを主導した西本達也氏、グループ会社や事業の立て直し・管理に手腕を発揮した北尾宜久氏と大塚俊之氏、技術開発の小関敏彦氏の4人が支える構図だ。

「今後の経営は、集団指導体制でやらないといけない。寝る間もなく仕事をする時代は終わった」

 2月14日、京都市の本社で開いた記者会見で、永守氏はこう強調し、最長で4年間は代表権を維持すると明言した。記念館の竣工はまさにその時期に符合する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • ビジネスのアクセスランキング

  1. 1

    ウエルシア&ツルハの経営統合で売上高2兆円規模の巨大チェーンが爆誕…統合を主導するイオンの焦り

  2. 2

    ロピア(上)カトパンの夫が社長就任後に急成長 イトーヨーカ堂の7店舗を手に入れる

  3. 3

    コスモス薬品(上)M&Aなしの“単独路線”を貫き、売上高1兆円達成へ

  4. 4

    アシスト 大塚辰男社長(1)働いたスナックでお客さまに教えてもらった「機を捉える力を養う」が自分の羅針盤

  5. 5

    名門ゼネコン復活なるか? 三井住友建設はインフロニアHDによる買収で完全子会社化へ

  1. 6

    くも膜下出血で早逝「ブラックモンブラン」41歳副社長の夫が遺してくれたもの…妻で竹下製菓社長が告白

  2. 7

    トランプ政権もう不協和音?イーロン・マスク氏「ソフトバンクはカネがない」と78兆円AI投資に疑義の本音

  3. 8

    「カラオケの鉄人」に問われるのは創業者の手腕…市場は縮小化、多角化で再浮上図れるか

  4. 9

    パン・パシフィック・インターナショナルHD(下)ドンキ創業者は23歳の息子にオーナーの座と財産を譲る

  5. 10

    コストコ年会費値上げへ…「2030年に国内で60店舗」実現は、厳しすぎる立地条件が足かせに

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  3. 3

    佐藤輝明&森下翔太の覚醒で阪神「歴史的大記録」達成の予感…実現すれば40年ぶりの快挙

  4. 4

    今秋ドラフトで割食う巨人…“恋人”の創価大・立石正広が「ミスターの後継者」候補と評価急上昇

  5. 5

    長嶋茂雄さんの「まさかの一言」で高級ブランドショップ店員は素っ頓狂な声をあげ目を白黒させた

  1. 6

    北川景子が味わった二度の挫折 仕事の間にロケバス内の猛勉強で明治大商学部に合格した努力家

  2. 7

    三山凌輝がNYライブで復帰もファン真っ二つ…プロデューサーSKI-HIの“1億円頂き男子”擁護は正解か

  3. 8

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  4. 9

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  5. 10

    巨人「松井秀喜監督」は完全消滅か、可能性あるか…恩師・長嶋茂雄さんは誰よりも願っていた