「畳む前に考えたいM&A」地方の親族企業や親の営む定食屋も、売却の選択肢がある

公開日: 更新日:

「今ある事業をどうしようかと行き詰まったとき、廃業することしか考えてない人がすごく多いと感じます。でも、その事業の本当の価値というのは、経営している本人も気付かないところにあると私は思います。だからM&Aには第三者の視点が必要なんです。その視点を持つのがM&Aの仲介業者だと思います」

 芳子氏はもともと二つの会社を経営していたが、2012年に一社をM&Aにより売却。しかも売却後、雇われ社長として8年間も同社の経営に携わり、売却前に約13億円だった売上を約44億円にまで成長させた後、会社を去った。こういうユニークな方法もあるのだ。

 芳子氏によるとM&Aは結婚に喩えられるという。例えば仲人……つまり仲介業者に間に入ってもらう方がスムーズに進む。なぜなら、金銭的な話やシビアな話も多いため、当事者どうしだと話を進めるのが難しい場合も多々あるからだ。

 また、間に入る仲介業者は一社でも、売り手側と買い手側それぞれに担当者がいる方がよいという。同じ担当者が一人で担当すると、売り手と買い手の利益相反が起こる場合、一方だけに肩入れしてしまう可能性があるからだ。民事裁判においては、原告・被告の双方に別々の弁護士がつくことを考えると、より分かりやすいかもしれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー