2024年で営業終了…大阪ミナミの“魔窟”「味園ビル」に魅せられた一夜

公開日: 更新日:

生前葬を執り行えるバーも

 正統派のバーもあれば、一風変わったコンセプトのバーも。祭壇を常設している「なんば白鯨」だ。店内に入ってまず、白木の立派な祭壇が目に飛び込んでくる。その日、遺影に飾られていたのは米ミュージシャンのフランク・ザッパだった。

 偶然にもカウンター席で隣り合った男性客は大阪ロフトプラスワンウエストの店長。長渕剛の「乾杯」が流れる中、祭壇バーならではのエピソードを披露してくれた。

「この店で24年4月に自分の生前葬を執り行ったんです。ちゃんと棺桶に入って、30人ほど参列者が来てくれました。イベントの最後にオリジナルソングを披露したのがいい思い出です」

 味園ビルの魅力は数珠つなぎで、あらゆる店を堪能できること。府外からの客はもちろん、東京から週1回のペースで通う常連もいるのだとか。

 この日、数軒回った本紙記者も「魔窟」に魅せられ、ついつい飲み過ぎてしまった。取材メモには「死ぬほどセックスした」と残されているが、誰の何の発言なのかサッパリだ。ただ、あやふやな記憶の中でハッキリしているのは、味園ビルの居心地のよさ。おおきに。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々