日産の行く末は経営破綻か台湾企業による買収か? ホンダとの統合「破談」で気になる今後

公開日: 更新日:

「日産にはルノーに抑えられていた頃のトラウマがあり、経営の主導権を握られることに強い抵抗感があるようです。一方、ホンダは日産の先行きが不安になったんでしょう。まもなく発表される第3四半期決算も思ったほど良くなかったのではないか。持ち株会社方式では、ホンダは日産と共倒れしかねない。トランプ米大統領の対メキシコ関税も1カ月延期になったとはいえ、この先どうなるか分からず、お荷物を抱えられる状況ではない」(経済ジャーナリスト・井上学氏)

■株式市場は思惑錯綜

 統合破談で日産は単独での生き残りを目指すことになるのか。だが、販売不振に古いEV技術ではお先真っ暗。このままでは経営破綻へまっしぐらだ。ところが、5日の株式市場では、破談報道を受け、ホンダ株だけでなく日産株も一時急上昇した。

「今後は、経産省が仲介に入るのかどうか。さすがに部品メーカーやディーラーなど関連企業が多すぎて、簡単には日産を潰せない。あとは、かねて日産買収に色気を見せてきた台湾の鴻海精密工業に買われるしか生き残る道はないんじゃないか。日産株をめぐる動きには、鴻海によるTOB(株式公開買い付け)の可能性を狙った買いが入ったとみられます」(井上学氏)

 進むも退くも、日産にはイバラの道だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」