著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

中国ディープシークは「想定外の激震」、2025年も生成AIが投資テーマになる

公開日: 更新日:

■従業員に「海亀」は見当たらない

 ディープの急成長を支えているのは、米IT企業での勤務経験や米国留学のある中国人、通称「海亀」ではない。従業員数約140人のディープに海亀はいない。清華大学、北京大学、浙江大学などのトップ大学の卒業後3~5年の若手エンジニアが中心である。イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education」が毎年発表する「世界大学ランキング」(25年度版)によると清華大学は12位、北京大学は13位。日本トップの東京大学28位を大きく引き離している。

 ディープのAI開発費が米国企業より安いのは「世界の工場」だからでもある。1人当たり名目GDP(2023年)は米国8万2715ドルに対して、中国1万2597ドルである。米国と比較して人件費やオフイス家賃なども安く、その結果、AI開発費が安価なのも生活物価水準から見ても至極当然である。

 昨年、新NISAでは米国株や米国投信が人気を集めたが、25年も主要な投資テーマは「生成AI」。米国中心と見られたが、中国発の想定外の激震が起きた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」