富士フイルムホールディングス 後藤禎一社長(1)写真事業で培った技術で多角化を推進 5期連続で最高益を更新

公開日: 更新日:

 これらの根幹にあるのは、写真事業で培った技術だ。

 たとえば、化粧品は関係性が薄いように思われがちだが、肌の主成分であるコラーゲンは写真フィルムの原料であり、写真の色あせを防ぐ抗酸化技術は肌の老化防止に応用できるという。

 また、近年力を注いでいる半導体材料においても、写真事業で培ったナノ技術などが生かされている。

 こうして、写真で培った技術をもとに、樹木が成長し、枝葉を伸ばしていくかのように事業を多角化、進化させてきた。

 中でも、後藤が社長になるまでの約10年間率いてきたメディカルシステム事業は、同社の屋台骨のひとつになるまでに成長している。

 近年、注目を集めているのは、AI技術を活用して開発した内視鏡診断支援機能「キャドアイ」だ。病変が疑われる場所を枠で囲って医師に注意喚起をする機能が搭載されており、診断の質向上に役立っている。

 また、さまざまな医療画像データを院内ネットワークで共有することができるPACS(医用画像情報システム)の自社ブランド「SYNAPSE」(シナプス)は世界トップシェアを誇る。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    海星・陣内優翔は長崎県初の“完全男”だが…スカウトが「上位獲得」を渋るワケ

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    二階堂ふみ&カズレーザー電撃婚で浮上したナゾ…「翔んで埼玉」と屈指の進学校・熊谷高校の関係は?

  5. 5

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方

  1. 6

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  2. 7

    突然のがん宣告にも動揺なし「で、ステージはナンボでしょうか?」

  3. 8

    長崎を熱狂させた海星・酒井圭一さんが当時を語る…プロ引退後はスカウトとして大谷翔平を担当

  4. 9

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩

  5. 10

    平和記念式典での石破首相スピーチの評判がすこぶるいいが…原稿を下書きしたのはAIだった?