賃貸住宅の家賃値上げをめぐるトラブル急増…突然の通告に借主はどう対応したら?
賃貸住宅の家賃値上げを巡るトラブルが急増中だ。首都圏をはじめ全国の消費者センターには2023年ごろから値上げを巡る相談が相次いでいる。
「突然書面が来て家賃値上げを迫られた。2万円の値上げを通告され、断ると立ち退きを迫られたというケースもある」(国民生活センター相談員)
家賃の値上げトラブルの多発から8月31日「東京借地借家人組合連合会」は「賃料値上げトラブル110番」の無料電話相談を実施した。同会の結城祐弁護士が述べる。
「当日、2時間で30件を超えるトラブルの相談がありました。1万円台の値上げ通告が多く、いまの生活状況では1万円の値上げは苦しいという声や、値上げを断れば契約解除されるかといった相談も多いですね」
そしてこう話す。
「家賃の値上げは借家人の同意が必要で、値上げを拒むこともできますが、なかには訴訟まで発展するケースもあります。私が今担当している訴訟案件の中には、3倍の値上げを迫られているというケースもあります」