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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

新型ダイハツ ムーヴに初試乗! スライドドア化は是か非か? 王者ホンダN-BOXと比べてみた

公開日: 更新日:

「走り」と「価格」ではムーヴに軍配

 では改良型ムーヴに価値はないのか? ってそんなことは全然ない。

 まず圧倒的に自然でいいのは走りだ。N-BOXも背高スーパーハイトワゴンの割に乗り心地はいいし、静かさもなかなか。ただし、特に今回乗ったターボモデルだとパワーがある分、上屋が揺れるのでどうしても足を固める必要があるし、乗り心地がシビアになる。

 比べるとムーヴはパワフルな64psエンジンのRSターボに乗っても足周りはしなやか。特にコーナリング中にボディがグラっとくる感じが全然ない。長距離を違和感なく走れるのは間違いなくムーヴだろう。

 さらに言うと価格だ。2011年のデビュー以来、軽の枠を越えて乗用車として売れに売れまくっているN-BOXだが、最大の魅力は軽自動車とは思えない広さとクオリティにある。

 ホンダブランドならでは強みもあるが、価格は普通の軽よりちょっと高くなるが、その分「軽とは思えない軽」を広さ、走り、クオリティで実現してきた。その分どうしても高くはなる。

 事実、N-BOXは今年の価格改定でベーシックなノンターボモデルが173万円を超え、ターボモデルを要するN-BOXカスタムが212万円を超えてきた。今の価格高騰もあるが、ぶっちゃけもはや「軽の価格」ではない。

 それに比べるとムーヴは、装備や質感を抑えてスライドドア化した結果、スタートで135万円台、普及版で149万円台、ターボモデルで189万円台の価格を実現した。

 もちろんすぐに販売でN-BOXを超えることはないだろう。だが、日本人が急激にお金持ち化しない限り、この安さに正義は間違いなくある。また狭いといわれるリアシート開口部だが、乗り降り時に男性が頭をちょっと下げれば十分使える。

 ちょっと背の低い普及型軽ハイトワゴンのスライドドア化、これは間違いなくアリだと思う。

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