8.31に「備蓄米販売リミット」が…進次郎農相は売れ残りにどう落とし前をつけるのか?

公開日: 更新日:

「7月中旬ごろより出荷が増え、多くの店舗で展開できるようになってきました。店頭に並べると速やかに完売しており、お客さまから支持は高いと考えています。売り切りを目的としたセールの予定は特にありません」(広報グループ)

■古古古米の6割以上は買い手つかず

 進次郎農相は「8月末に売り切るという条件で売り渡しているので、その約束が果たせるよう責任を持って最大限の努力を追求する」と強気だが、足元の備蓄米の申請状況も絶不調だ。6月11日の2021年産「古古古米」12万トンの受け付け開始から2カ月ほど。この間、対象を中食・外食・給食の事業者に拡大しても、申し込みの確定数量は4万4708トン(4日午後5時現在)と6割以上は買い手がついていない。

 農水省は「随意契約の売り渡し価格は、流通コストや利益を乗せても5キロ=2000円程度で販売できるように設定したが、業者側の店頭価格に制限はない。独占禁止法に抵触しかねませんから」(農産局貿易業務課)と答え、実際、5キロ=1800円(税別)と想定の10%引きで販売するスーパーも現れている。イオンはともかく、いつ備蓄米の「叩き売り」が始まってもおかしくない。その時、進次郎農相は販売期限を延長するのか、売れ残った備蓄米を政府に買い戻させるのか。やることなすこと場当たり感が漂う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方