引っ越しシーズンで“外国人お断り問題”浮上…「OK物件」のリスト化でも解決できない理由
日本で部屋探しをする外国人は、賃貸仲介店で物件を紹介してもらい、物件管理会社へ問い合わせ、申込書類を準備、入居審査を行う。そこまで進んでから「オーナーが外国人は不可と言っている」で終わることが、現場ではしばしばある。
ある賃貸仲介の社員はシビアな現実を語る。
「外国人入居者を避けているオーナーの中には後ろめたいのか、すぐに断らない人もいる。しかし、審査まで進んで結局は断るならば、問い合わせの時点でさっさと『外国人NG』と言ってもらった方が、お互いに無駄が省けることも事実だ」
冷たいようだが、否定しきれない合理性もある。
ならば、最初から「外国人歓迎」の物件だけリスト化した方が効率的という考え方もある。不動産サービスを開発するIT系企業の幹部は「あらかじめ整理しておけば、無駄なマッチングも起こらない。外国人の部屋探しは、いまよりずっと楽になるはずです」と言う。
しかし、属性ごとに受け入れ先を整理する発想は、危うさもはらむ。実際、アメリカの不動産業界ではSteering(ステアリング、誘導)と呼ばれる慣行が長く問題視されてきた。「あなたに合った地区」と善意のように見える案内が、結果として人種ごとの居住エリアの分断を強めてしまったからだ。効率化は、社会の分断を見えにくく固定する入り口にもなりうる。


















