引っ越しシーズンで“外国人お断り問題”浮上…「OK物件」のリスト化でも解決できない理由

公開日: 更新日:

 日本で部屋探しをする外国人は、賃貸仲介店で物件を紹介してもらい、物件管理会社へ問い合わせ、申込書類を準備、入居審査を行う。そこまで進んでから「オーナーが外国人は不可と言っている」で終わることが、現場ではしばしばある。

 ある賃貸仲介の社員はシビアな現実を語る。

「外国人入居者を避けているオーナーの中には後ろめたいのか、すぐに断らない人もいる。しかし、審査まで進んで結局は断るならば、問い合わせの時点でさっさと『外国人NG』と言ってもらった方が、お互いに無駄が省けることも事実だ」

 冷たいようだが、否定しきれない合理性もある。

 ならば、最初から「外国人歓迎」の物件だけリスト化した方が効率的という考え方もある。不動産サービスを開発するIT系企業の幹部は「あらかじめ整理しておけば、無駄なマッチングも起こらない。外国人の部屋探しは、いまよりずっと楽になるはずです」と言う。

 しかし、属性ごとに受け入れ先を整理する発想は、危うさもはらむ。実際、アメリカの不動産業界ではSteering(ステアリング、誘導)と呼ばれる慣行が長く問題視されてきた。「あなたに合った地区」と善意のように見える案内が、結果として人種ごとの居住エリアの分断を強めてしまったからだ。効率化は、社会の分断を見えにくく固定する入り口にもなりうる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「墓じまい」に悩むシニア 費用や遺骨の始末より問題になる「家族の愛憎問題」

  2. 2

    馬場典子アナの「人生の転機」は日テレ入社7年目“福澤一座”の旗揚げ公演の初舞台

  3. 3

    長崎でも高市首相はスカスカ挨拶…戦争責任「反省なんかしておりません」95年の発言がSNSで猛拡散

  4. 4

    八王子実践・河本ロバート監督「ライブや家族旅行も、事前に相談があれば休ませます」

  5. 5

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  1. 6

    ヤクルト「早すぎた続投宣言」の代償…池山監督の来季続投決定後に泥沼、投手陣も崩壊

  2. 7

    国害SNSを告発 森山裕・自民党前幹事長「高市おろし」キーマンに急浮上の裏…不快感に国境なし

  3. 8

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  4. 9

    高市早苗がナチス礼賛本に推薦文…「♪盟友ナチス♪」の高須克弥を持ち上げた安倍晋三にも共通する体質

  5. 10

    巨人ドラ1候補に花巻東・古城大翔が急浮上! 父はG戦士「振り向けば古城」、岡本和真の後釜育成急務