いよいよ徴収が始まる「独身税」は理解が得られるのか?
新制度は少子化問題の解決のため子どもや子育て世代を全世代、企業が支える仕組みだが、独身者や子どもがいない世帯にとっては制度の恩恵を直接受けることはできない。ニッセイ基礎研究所・総合政策研究部の永井啓夫研究理事がこう指摘する。
「『独身税』と批判的に言われるのは、『受益と負担の非対称性』が原因です。支援金による受益は子育て層に集中する一方で、独身者や高齢者などの非子育て層には支援金による受益が感じにくく、不公平感が生じやすいという問題を抱えている」
さらにこう述べる。
「子どもの育成は将来の税負担と労働力供給や社会保障の持続可能性に寄与するという効果が長期的でかつ間接的なため、個々人の負担との対応関係が理解されにくいことが課題です」
未婚化や、晩婚化の進行で子どもを持つことを躊躇する女性が増えたことも制度の基盤である幅広い世代の分かち合いが揺らいでいる背景といえよう。
新たな制度の導入で少子化を解消する道筋につながるのか。重要なのは負担と使途、そして少子化への政策効果を可視化し、国民に理解と信頼を高めること。そのための十分な説明が不可欠だ。
(ジャーナリスト・木野活明)



















