国内の米価格は下がる一方…“早場米”の概算金は前年より4割下回り農家からは悲鳴が
26年産新米の販売を前にすでに早場米の収穫が始まっているが、集荷前に農家に渡す前払い金の概算金は前年を大幅に下回っている。
先の小前田氏が言う。
「早場米の概算金はJAみやざき1万8000円、JA高知県1万4000円と前年の概算金を約4割下回っています。米穀機構(コスト指標作成団体)のコスト指標2万535円(玄米60キロ)に届かず、赤字で米作りをやめるという生産者の声も聞こえてきます」
26年産の米の生産量の見通しは732万トン。主食用需要は最大711万トンとみられ、政府が買い入れ入札で落札した備蓄米約21万トンを差し引くと主食用で市場に出回る数量は719万トンで需要を8万トン上回る。その結果、27年6月の民間在庫は最大281万トンとなり今年の在庫をさらに上回ることになる。
26年産主食用のうるち米の概算金は8月下旬から9月に各地で順次発表される。前年を下回った早場米の概算金から新米の概算金への影響は避けられまい。
政府は昨年放出した59万トンの備蓄米を買い戻しの条件付きなどで放出し、今年6月時点の在庫は32万トンと適正在庫水準の100万トンを大きく割り込んでいる。政府備蓄米の大幅な減少は、食料安全保障の根幹に関わる危機的問題だ。
政府は25年に放出した59万トンの政府備蓄米について8月下旬にも買い戻しの判断を下すとしている。米価の安定に速やかな備蓄米の買い戻しが急がれる。
(木野活明/ジャーナリスト)



















