GDPが3期連続プラスでも…庶民が景気回復を感じない理由
一方、円安により輸入は減少し輸入品のコストが高騰、そのコスト分は国内の製品価格に転嫁されている。中東危機による原材料の値上げはさらに物価を押し上げ、個人消費は減少方向に働いているのだ。先の小方氏が言う。
「春闘で賃金が上がり始めているので当初、消費者は物価の値上げにも耐えられると見込んでいたんです。しかし、賃金が上がっても輸入品価格をはじめ生活必需品の物価上昇はそれを上回っています。消費者は今後の家計のマイナス面を見通し、さらなる物価高に備え買い控えに動いたんです。GDPが伸びても円安、物価高で景気を冷やす方向が大きくなってしまったのです」
物価の上昇が今後抑制される見通しは薄い。帝国データバンクが7月31日に発表した「『食品主要195社』価格改定動向調査」によると、2026年通年の飲食品値上げ品目数は前年(2万609品目)を上回る2万品目ペースで推移しているという。
「中東情勢の不透明感が再度強まり、原油価格の高止まりが続くほか、円安に歯止めがかからず輸入コストの上昇が再び強く影響する兆しも見られます。インフレ圧力も根強く、価格引き上げで対応せざるを得ない局面が当面続くと考えられます」(同社情報統括部)


















