「我らが音楽に祝福あれ」瀧羽麻子著│音楽に人生を捧げた指揮者の軌跡
「我らが音楽に祝福あれ」瀧羽麻子著
相原佳和の母は小松家でお手伝いとして住み込みで働いていた。日曜日に、3歳年上の小松家の四女、貴子に連れられて教会に行き、老女の弾くオルガンの響きに引かれる。帰り道でオルガンの曲を口ずさんでいると、貴子が自宅で楽譜を出してピアノで弾いた。幼い佳和が見よう見まねで弾くと、貴子は喜んで連弾してくれた。
中学生になった佳和はトランペットにのめり込む。高校時代にはジャズ喫茶に通うようになるが、養父は音大に進むのには反対だった。だが交響楽団の公演でトランペットのファンファーレを聴き、心が震えた。──あっち側に行きたい。
音楽に魅せられ、指揮者になった男の物語。
(ポプラ社 1980円)


















