宮田律
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宮田律現代イスラム研究センター理事長

1955年、山梨県甲府市生まれ。83年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程修了。専門は現代イスラム政治、イラン政治史。「イラン~世界の火薬庫」(光文社新書)、「物語 イランの歴史」(中公新書)、「イラン革命防衛隊」(武田ランダムハウスジャパン)などの著書がある。近著に「黒い同盟 米国、サウジアラビア、イスラエル: 「反イラン枢軸」の暗部」(平凡社新書)。

沢尻エリカ逮捕…対テロ戦争が招いた日本の深刻な薬物汚染

公開日: 更新日:

 米国は2001年のアフガニスタンでの対テロ戦争開始後、麻薬撲滅を公には訴えてきた。タリバンの麻薬製造工場を空爆などで攻撃するたびに米軍はその模様を公開している。しかし、アフガニスタンでのケシ栽培は増加し続け、製造される麻薬は後を絶たない。アフガニスタンのケシから造られるヘロインは反政府武装勢力タリバンや、IS、またアルカイダなどの過激派組織の財源ともなっている。

 アフガニスタンで製造されるヘロインは、犯罪組織などによって世界各地に運び出されている。また、ヘロインの流通に手を染める政府関係者もいて、アフガニスタン政府の腐敗の背景ともなっているが、それほど莫大な利益を上げられるということだ。米軍は公式にはアフガニスタンの麻薬と闘うと言っているが、米国が支援するアフガニスタン政府支配地域でもケシの栽培は警察官に守られながらあからさまに行われている。

 米英がアフガニスタンに侵攻した時に、アフガニスタンのケシ畑は7万4000ヘクタールだったのが、17年には32万8000ヘクタールと4倍以上にもなった(国連薬物・犯罪事務所UNODCの数字)。アフガスタンでは、以前はケシの樹液を乾燥し、粘着状のペースト状態にしたアヘンが国外に持ち出されていたが、現在はアヘンに含まれるモルヒネから精製されて作られるヘロインが運び出されるようになった。

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