保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

苛烈な戦争を体験したドイツ、英国でスパイ技術が格段に進歩した

公開日: 更新日:
米国の新国務長官就任のため帰国の途上、日本に立ち寄り、外相(田中義一首相が兼務)主催の晩さん会に招かれた米国のヘンリー・スチムソン夫妻=1929年3月4日、外相公邸=日本電報通信社撮影)

 第1次世界大戦後のワシントン会議での日本全権団と日本政府の電報のやりとりは、アメリカの情報機関によって見事に盗まれていた。それは主にハーバート・O・ヤードレーが動かしていたブラック・チェンバーが率いる解読班の頭脳によったのだが、そうした諜報合戦に1920年代のアメリカの指導者に…

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