裏金事件のさなか不信感高まり…自公に「連立解消論」浮上! ブチ上げたのは自民党側

公開日: 更新日:

 自民党から、公明党との「連立解消論」が飛び出した。

 自民党が31日に開催した国防部会などの合同会議で、国際共同開発による防衛装備品の輸出解禁に慎重な公明党への不満が噴出。出席した自民党議員から「連立を解消してでも進めるべきだ」「公明党の理解が得られなくてもやる」といった強硬論が相次いだのだ。

 現在、日本は英国、イタリアと次期戦闘機の共同開発を進めている。ところが、現行の武器輸出ルールでは、他国と共同開発する装備品は、日本から第三国に輸出できない。岸田政権は輸出解禁の是非について、2月末までに結論を出すよう与党に要請。ところが、公明党は「2月末に結論を出すことではない」(北側一雄副代表)と難色を示している。

 パーティー裏金事件で公明党が自民党に不信感を募らせる中、合同会議で飛び出した強硬論をきっかけに、両者に決定的な亀裂が生じかねない状況だ。

「合同会議は、慎重姿勢を崩さない公明党に文句を言うためにセッティングされたともっぱらだ。非公開で発言者がオープンにならないから、自民党議員は言いたい放題だった。間違いなく禍根を残すだろう」(官邸事情通)

 公明党を刺激しすぎてソッポを向かれれば、創価学会票頼みの自民党議員は次期衆院選で“討ち死に”しかねない。それでも、自民党強硬派はイキリ立っている。合同会議に出席した自民党議員は言う。

「公明党の支援がなくなれば、次の選挙が危うくなるのは百も承知だ。それでも、輸出解禁を前に進めないと、日本は世界から立ち遅れかねない。公明党に潰されるなんて許されないことだ。合同会議で複数の議員が『連立解消論』をブチ上げると、万雷の拍手が起こっていた。こっちは徹底的にやるつもりだ」

 自民党議員がブチ上げた「連立解消論」を、公明党が黙って見過ごすとは思えない。「このままでは、恫喝に屈したと受け止められかねない」(前出の官邸事情通)からだ。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    「立花一派」の一網打尽が司法の意志…広がる捜査の手に内部情報漏した兵庫県議2人も戦々恐々

  2. 2

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  3. 3

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 4

    高市首相のいらん答弁で中国の怒りエスカレート…トンデモ政権が農水産業生産者と庶民を“見殺し”に

  5. 5

    「総理に失礼だ!」と小池都知事が大炎上…高市首相“45度お辞儀”に“5度の会釈”で対応したワケ

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  3. 8

    維新の“公金流用疑惑”が尽きない事情…藤田文武共同代表に続き、今度は高木佳保里総務会長

  4. 9

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  5. 10

    高市政権の放漫財政が引き起こすジレンマ…バラマキ経済対策がさらなる物価高を後押し

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ