さすがに大メディアもケチョンケチョン…パッとしない組閣に加え密室連立の脆さ、危うさ

公開日: 更新日:
密室で急ごしらえ、束の間の蜜月…(C)共同通信社

 タカ派色だけが際立っているが、パッとしない超地味組閣の高市政権。その成立の過程を各紙が一斉に書いているが、密室で急ごしらえだった自維連立。裏側を知れば知るほど、この政権は薄氷だ。

  ◇  ◇ ◇

「ガラスの天井」をやっとこさ破った高市首相の就任2日目となった22日は、北朝鮮の不意打ちで幕があけた。韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮が午前8時10分ごろ、平壌に近い黄海北道中和付近から短距離弾道ミサイル数発を発射。約350キロ飛行し、北朝鮮北東部の咸鏡北道に着弾したという。高市は予定を早め、午前9時過ぎに官邸入り。程なくぶら下がり取材に対応し、韓国軍が追加発射を警戒するとして「米国や日本と情報を緊密に共有し、万全の態勢を維持している」と強調した。

 北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのは、今年5月以来。対話を模索する李在明政権が6月に発足後、初めてだ。韓国南東部の慶州で来週、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開催される。非核化協議でモメた米国のトランプ大統領や中国の習近平国家主席の来韓を前に、金正恩朝鮮労働党総書記が存在感を示そうとした──などと解説されているが、憲政史上初の女性首相の座をモノにした高市への祝砲かもしれない。高市が何かと仰ぐ安倍元首相は北朝鮮の蛮行を政権浮揚に利用したものだ。 

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