支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

公開日: 更新日:

公明離反と右寄り新興勢力との重なり

 市長選の公開討論会の前に、武藤前市長が渡辺陣営にのみ自身の施策をまとめたカンペ資料を渡していたことが判明。前市長が市職員に命じて用意させたものだった。

「発覚は告示直前。『問題ない』という前市長の居直りも市民の反感を買った」(自民関係者)という特殊要因があったとはいえ、保守王国でダブルスコア以上の惨敗は異常事態だ。そこで浮上するのが公明党の連立離脱の影響である。

 公明は前回、自民と共に武藤氏を推薦したが、今回は自主投票に。ある公明県議は「党本部の方針で新人には原則、推薦を出さない」と言いながらも、選挙結果に「組織が動かなかった影響はあると思う」と認めた。

 美濃市長選は「アリの一穴」で、公明離脱の影響が自民の選挙を徐々にむしばんでいくに違いない。党内からは「高市総理の個人人気を熱烈に支えているのは、参政党日本保守党といった右寄りの新興勢力の支援者たち。いざ選挙で彼らがウチに投票するとは限らない」(自民関係者)との声も聞こえてくる。目いっぱい膨らんだ「高市バブル」がはじけるのは時間の問題だ。

  ◇  ◇  ◇

 絶好調の高市内閣だが、スキャンダル噴出の予兆も……。関連記事【もっと読む】『高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気』などで詳報している。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  2. 2

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  3. 3

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  4. 4

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 5

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  1. 6

    大食いはオワコン?テレ東番組トレンド入りも批判ズラリ 不満は「もったいない」だけじゃない

  2. 7

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  3. 8

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!