著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「占領下の日本社会」(15)戦争に終止符を打った時、天皇は何を思っていたのだろうか

公開日: 更新日:
終戦奉告のため多摩御陵御参拝を終えた天皇(1945=昭和20=年11月17日) /(C)共同通信社

 敗戦時の個々人の心理状態で忘れてならないのは、昭和天皇の心理である。どういう気持ちであったかを、最側近の侍従であった木下道雄の「側近日誌」をもとに考えてみたい。実際に天皇の心理や思考がどう変化していくかは、この書が詳しいというべきであろう。

 ただし8月15日の正午の玉音… 

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