待ち受ける「子育て支援金」と「所得税増税」…保険料負担「軽減」など焼け石に水

公開日: 更新日:

プラマイゼロにもならない

 つまり、政府の言う「負担軽減」すなわち「実質的な負担増は生じない」とは、患者にツケを回す制度改悪によって成り立つということ。厚労省の試算によれば、療養費制度の負担上限額の引き上げに伴う保険料負担の軽減効果は、被保険者1人あたり平均で年1400円程度。月にならせば、たった116円だ。

 たかだか月100円ちょっとの負担減のために、子育て・現役世代を含む難病患者らに負担増を強い、さらには「負担増は生じない」などとうそぶいて月550円の支援金を徴収する──。プラスマイナスゼロどころか、支援金の徴収による負担増の方が大きいだろうことは容易に想像がつく。

 自民党と連立を組む日本維新の会がこだわるOTC類似薬の見直しも、「現役世代の負担軽減」には程遠い。見直しによって、抗アレルギー薬のアレグラや解熱鎮痛剤のロキソニンなど77成分、1100品目を対象に薬剤費の25%が追加料金として課される見込みだが、それでも医療費の圧縮は約900億円に過ぎない。

「医療費のうち半分は保険料で賄われているので、保険料削減は約450億円です。療養費制度の見直しによる保険料削減が1640億円で、保険料負担の軽減効果は被保険者1人あたり平均で年1400円程度であることを踏まえれば、OTC類似薬の見直しによる保険料の負担軽減は年380円程度にとどまるのではないか。多く見積もっても月数十円でしょう」(前出の関係者)

 防衛力強化のため、来年1月からは所得税の増税が始まる。自維政権の名ばかりの「負担軽減」にダマされてはいけない。

  ◇  ◇  ◇

 現役世代の多くがいざというときに負担増の憂き目に遭う高額療養費制度の負担上限額の引き上げ。高市政権は、庶民の暮らしをつぶすつもりなのか。【関連記事】『2026年から「病人増税」が始まる…高額療養費「新見直し案」では現役世代が負担増の憂き目に』で詳しく報じている。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    萩本欽一(11)ひとりぼっち寂しく貧乏飯を食べながら「先生も同級生もバカだな」と思うことにした

  3. 3

    嵐が去る前に思い出す…あの頃の「松本潤」と「大野智」

  4. 4

    あのちゃん追い風だった女優業に暗雲の炎上!「嫌いな芸能人」発言で反撃される痛恨

  5. 5

    視聴率の取れない枠にハマった和久田麻由子アナの不運 与えられているのは「誰でもできる役割」のみ

  1. 6

    医学部に進学した息子のために老後破産したエリートサラリーマンの懺悔

  2. 7

    初期ビートルズの代名詞のような2曲の、まるっきり新しかったポップさ、キュートさ、叫びっぷり

  3. 8

    混戦制した河本結の"自己中プレー"に中継解説者が苦言…人気女子プロに問われるモラルとマナー

  4. 9

    田中将大が楽天を去った本当の理由…退団から巨人移籍までに俺とした“3度の電話”の中身

  5. 10

    ますます劣化する高市官邸…ポテチパッケージ白黒変更を「カルビーの売名行為」と幹部暴言しSNS大炎上