著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

イラン戦争「想定外」の背景 米国ではエネルギー専門家が政府によって人員整理されていた

公開日: 更新日:

 トランプ大統領は、イランが近隣の中東諸国を報復攻撃したことについて「誰も予想していなかった」と語った。だが、この言葉は額面通りには受け取れない。なぜなら、「予想するはずだった人々」は、すでに排除されていたからだ。

 アメリカとイランの戦争は、明確な理由も出口戦略も示されぬまま開戦から1カ月を迎えようとしている。ホルムズ海峡は実質的な機能不全に陥り、世界的なエネルギー不安が広がっている。政権の焦りや混乱が日に日に表面化する中で、ある報道が強く警鐘を鳴らしている。

 ネットメディアNOTUSの取材によれば、開戦のわずか数カ月前、アメリカ政府は人員整理の一環として、本来なら危機対応の中核となるはずだった人材を解雇していた。国務省所属の石油・ガスなどエネルギーの専門家たちだ。ホルムズ海峡封鎖や中東の供給危機をシミュレーションし、国際エネルギー機関(IEA)との調整役でもあった。

 本来であれば、こうした危機を事前に想定し、政策に反映させるはずの機能が、制度ごと抜け落ちていたことになる。元政府関係者たちは、アメリカ政府はかつて持っていた対応能力を失っていると指摘する。

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