イラン戦争「想定外」の背景 米国ではエネルギー専門家が政府によって人員整理されていた
戦争の正当性そのものをめぐる内部の亀裂も深刻さを増している。中でも国家テロ対策センターのトップで、MAGA派のジョー・ケント氏の辞任は衝撃だった。彼は「イランは差し迫った脅威ではなかった」とし、トランプ大統領が主張する戦争の前提を真っ向から否定した。
■最終判断は大統領の決断
この亀裂は情報機関全体にも広がっている。トゥルシー・ギャバード国家情報長官とジョン・ラトクリフCIA長官は議会証言で、「脅威の緊急性については最終的にトランプ氏が判断する」と、明確な評価を示さなかった。それに対し民主党議員は、「それで仕事になるのか?」と厳しく追及している。
これに先立ち、トランプ大統領はCNNのインタビューで、イランとの戦争がいつ終結するのかについて、「終わると直感したとき」に分かると述べている。専門的分析は弱まり、情報機関の評価も一枚岩ではなく、最終判断は大統領の直感に委ねられる。
想定外だったのは危機ではない。想定する力が失われていることの方が、むしろ怖い。



















