最多勝、サイ・ヤング賞とも射程内 マー君は故障が“追い風”

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■疲労抜け、下半身は故障前より強化

 ヤンキースは現在、58勝54敗の勝率5割1分8厘。首位オリオールズと6ゲーム差でア・リーグ東地区3位(5日終了時)だ。このままいけば、9月には2位ブルージェイズを交えた三つ巴の優勝争いが繰り広げられる。復帰後の田中は、ヤンキースの2年ぶりとなるポストシーズン進出に貢献できるのか。

「肘が完治しているのが前提ですが」と元横浜(現DeNA)トレーナーで「石川マッサージ治療院」(横浜・上大岡)の石川一司院長がこう続ける。

「故障前の田中投手は初めて経験する米国の生活、メジャーの中4日のローテーションなど不慣れな環境で、疲労もピークに達していたはずです。2カ月近くも実戦を離れて治療とリハビリに努めれば、休養十分で、疲労も完全に取れる。治療と並行して患部以外の部分の強化にも取り組むので、下半身や肩などは故障前よりも強くなっていると考えられます。日本でも1カ月半くらい戦列を離れた投手が復帰後、見違えるようなパフォーマンスを披露するのは珍しくない。田中投手は本格的な投球練習を再開してしばらくは恐怖心もあるでしょうが、それさえ克服すれば、よりパワーアップして復帰するかもしれません」

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