1軍初安打がHR 中日・桂は奨学金で野球を続けた苦労人

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 いきなり大仕事をやってのけた。

 21日のヤクルトとの首位攻防戦。1-0で迎えた五回1死走者なしの場面だった。この日、プロ初出場、初先発マスクの大卒2年目捕手が、貴重な追加点となるプロ初安打初本塁打を左翼スタンドに叩き込んだ。守っては、3安打完投勝利の大野を好リード。試合後には先輩選手から次々に祝福され、顔をほころばせていた。

「(本塁打は)完璧でした。初のお立ち台? 気持ちいいです! この気持ちを忘れずにやっていきたい」

 大阪の太成学院大高から大商大に進み、13年のドラフト3位で中日に入団。2秒を切れば「一流」とされる二塁送球タイムで1秒85を記録する強肩が注目された。

 早くに両親が離婚し、自宅介護ヘルパーとして働く母に女手一つで育てられた苦労人。母のきくみさんは2年前、本紙の取材にこう言っていた。

「高校、大学に行って野球もやるとなると、私ひとりでは正直言って経済的に大変です。野球に打ち込むなら寮生活が一番なんでしょうけど、娘も2人いるから息子にだけお金をかけられない。高校も大学も自宅通いで行くことにしました」

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