ロシア締め出し見送り IOCが平和より“保身”を選んだ理由

公開日: 更新日:

 妥当な判断との声が多い。

 24日に行われた国際オリンピック委員会(IOC)の緊急理事会は、ロシアの国家ぐるみのドーピングにおけるリオ五輪出場の可否を審議し、ロシアを五輪から全面排除する処分は見送り、選手の扱いは各競技団体に委ねるとの判断を下した。これでロシア選手は、国際陸連が認めた2人を除く陸上選手以外の五輪出場の可能性が大きく広がった。この結果について、日本オリンピック委員会の元職員で、長野五輪招致活動に関わったスポーツコンサルタントの春日良一氏はこう言う。

「五輪憲章はナショナリズムを否定している。選手の成績(順位)は、各選手に帰属するものであり、各国が獲得したメダル数を競うことも五輪憲章違反です。よって、ドーピングとは無縁のロシア選手までリオ五輪から締め出せば、IOCは自ら五輪憲章を否定することになる。とはいえ、ロシアの国家ぐるみのドーピングが明らかになった。プーチン大統領はそれを否定し、反ドーピングの独立委員会を設置することを自国の五輪委員会に提案すると言った。IOCに屈服したわけですが、大きな問題だけに、バッハ会長とプーチン大統領には、水面下で何かしらのやりとりがあったかもしれません」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」