アジアに蔓延するドーピング 中韓印が「ワースト10」入り

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 禁止薬物が蔓延しているのは陸連による組織的ドーピングが行われていたロシアだけではない。

 世界反ドーピング機関(WADA)は28日、14年に行われたドーピング検査の結果を公表。WADAの報告書によると、14年に採取した検体21万7762個のうち禁止薬物が見つかったのは1693件。違反者の内訳は83競技、109カ国にわたる。

 競技別で見ると陸上競技の248件が最も多く、ボディービル(225件)、自転車(168件)、ウエートリフティング(148件)、パワーリフティング(116件)などで多くの違反者が出た。

 国別ではロシアの148件が最多で、イタリア(123件)、インド(96件)と続き、8位に中国の49件、10位には43件の韓国が入った。旧ソ連時代からドーピングが横行していたロシアは当然としても、ワースト10カ国のうち、アジアからは3カ国がランクインしている。

 8位の中国では、ここに来てドーピング問題が続出。競泳の王立卓と安家葆の2選手が筋肉増強剤「クレンブテロール」に陽性反応を示すなど、昨年10月から今年3月にかけて水泳だけで計11件のドーピング違反が発覚した。22日には北京市内の検査所が禁止薬物を検出しながら「陰性」と虚偽の報告をしたとしてWADAから最大4カ月間の資格停止処分を受けたばかり。検査所はリオ五輪国内選考会に影響することを恐れてもみ消したとされるだけに、水泳に限らず他の競技でも違反者が出る可能性が指摘されている。

 中国はロンドン五輪で金38個を含む計88個のメダルを獲得し、国別獲得数では米国(104個)に次いで2位だった。リオ五輪後には大量のメダル剥奪者が出そうだ。

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