広陵・中村は異色の“出たがり型” 流しのブルペン捕手絶賛

公開日: 更新日:

■「黒子」とは正反対

 もっとも、捕手は「黒子」といわれる。目立たず、出しゃばらず、地味に試合を仕切り、「お山の大将」の投手を陰で支える。あくまでも受け身の女房役というイメージがある。

 しかし、中村は正反対。肩の強さを積極的にアピールし、ときに試合まで支配する。取材に来たスポーツライターを逆に質問攻めにしてしまうほど。黒子どころかオレがオレがの出たがりタイプという気もするが、捕手として性格面の問題はないか。

 現役時代に捕手だった評論家の河村健一郎氏はこう言った。

「捕手は受け身で、主役は投手という考え方は古いですよ。古田にしても城島にしても谷繁にしても、学生時代からスカウトに強肩をアピールする積極さを持ち合わせていた。いまの捕手は黒子どころか、投手をリードしてナインを引っ張るくらいでいい。中村は自分のプレーに自信を持っています。自信があるからこそスカウトに強肩をアピールできるわけで、その積極性はむしろ捕手に向いていると思う。目立ちたがりな部分も現代っ子らしくていいじゃないですか」

 前出の安倍氏も「試合を支配できるのは素晴らしい能力。主体的に動ける資質のある捕手は優れていると思う」と話す。中村の積極性はプロで勝負するうえでプラスに作用するに違いない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手