元球団社長が追悼 阪神Vを呼んだ星野仙一氏の口説き文句

公開日: 更新日:

 楽天星野仙一球団副会長が、4日に亡くなった。70歳だった。死因は膵臓がん中日のエースとして通算146勝121敗、34セーブ。引退後は中日、阪神、楽天の監督を歴任。指揮官としては日本一1回、リーグ優勝4回だった。03年に阪神を18年ぶりのリーグ優勝に導いた当時、球団社長として支えた野﨑勝義氏(75)が、星野監督との思い出をつづった。

 ◇  ◇  ◇

 02年オフ、星野監督と大阪市内のホテルに足を運んだ。就任1年目のこの年は4位。優勝するために27人もの選手を入れ替えると同時に補強が必要なのは明らかで、そのための資金を久万オーナーに捻出してもらう必要があったからだ。

 候補はペタジーニ、中村紀洋、金本知憲の計3人。いずれも大物。それなりの資金が必要で、久万オーナーを説得しなければならなかった。電鉄本社でなく、ホテルを利用したのはマスコミのマークを避けるため。2人で計4、5回は久万オーナーと会ったと記憶している。

 オーナーを前にした星野監督は冗舌で、なおかつ話に説得力があった。阪神が17年間リーグ優勝から遠ざかっている原因に関して、「久万さんが悪い」と直言。「これだけ熱いファンがいるのだから、もっとタイガースを大事にしないといかんでしょう」とハッパをかけたうえで、「優勝するためには補強が必要なのです。3人取りにいきたい」と続けた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  3. 8

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」