著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

“小世界”MGCが最大目標 日本のマラソンは何も変わらない

公開日: 更新日:

 3月4日のびわ湖毎日マラソンで、今シーズンの国内男子マラソンは幕を下ろした。大迫傑が暮れの福岡国際で2時間7分19秒を出し、東京マラソンでは2時間6分11秒で日本記録を更新した設楽悠太を筆頭に9選手が2時間10分以内で走るサブテンを達成。背景に、日本陸連が打ち出したMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)があることは間違いない。だが、手放しで喜ぶこともできない。

 日本陸連は、もめてばかりのオリンピックのマラソン代表選考を一発レース(2019年9月予定)で決めようとMGCを打ち出し、今季からの国内大会を選考会の予選に位置付けた。代表3人の2人だけ決めるなどの詳細は省くが、予選通過ラインを2時間11分以内と低く設定し、日本選手間の争いを仕掛けた。

 この競争原理が今季の底上げにつながったわけだが、予想された問題が露見したのがびわ湖毎日マラソンだ。初マラソンの中村匠吾が2時間10分51秒でMGCをクリアしただけで、国内招待の6人は総崩れ。要は、何も変わっていないのだ。

 準備万端で期待された旭化成の村山謙太は、レース前にこう話していた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 5

    菊乃井・村田吉弘さんが日本食の高級化に苦言…「予約が取れない店がもてはやされるのはおかしい」

  1. 6

    フジテレビを襲う「女子アナ大流出」の危機…年収減やイメージ悪化でせっせとフリー転身画策

  2. 7

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  3. 8

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  4. 9

    【埼玉・八潮市道路陥没「2次被害」現場ルポ】発生2週間、水は濁り死んだ魚が…下水放流地で見た河川の異変

  5. 10

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」