年寄降格の貴乃花親方 前日つるし上げ年寄総会の一部始終

公開日: 更新日:

 結局、年寄総会は「処分に関しては明日29日の理事会に任せる」と、親方衆の意見が一致して終了した。ある親方が言う。

「どんな事情があれ、さすがに貴乃花をクビにするのはマズいという判断が上層部で働いたんじゃないか。つまり理事会に解任動議を持ち込まないでくれ、ということでしょう。いまはともかく、現役時代は絶大な人気と知名度を誇った大横綱。クビにすれば、ファンや世間の反発を招きかねない。それに協会から追放してしまったら、貴乃花親方は何をしでかすか分からない。これまでも貴乃花親方はテレビや週刊誌などで散々、協会を批判してきた。失うものがなくなったら、それこそ手段を選ばないだろうからね」

 年寄総会後の理事会では、貴乃花親方の1階級降格が決定。これまでの役員待遇委員から、ヒラの委員に。さらに職務分掌も発表され、審判部と指導普及部の配属となった。

 八角理事長は本場所の土俵下で審判を務めることになった貴乃花親方について、「人気というものがある。お客さんに仕事ぶりを見てほしい」と言った。職場が土俵下なら、さすがに25秒でトンズラというわけにはいかない。あれだけ協会に刃を向けながら、クビが危うくなった途端、ペコペコと頭を下げ、醜態をファンにさらし続けることになった。

 形だけの「反省」や「謝罪」はすでに見透かされているし、「処分はクビしかない」と憤る親方が多かったことも、貴乃花親方は肝に銘じた方がいい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性