著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

「スタバ事件」が象徴的 メジャーにはびこる“暗黙の差別”

公開日: 更新日:

 ブラッド・ピットが主演した1993年の米国映画「カリフォルニア」には、印象的な場面が出てくる。

 一文無しの主人公アーリー(ブラッド・ピット)は旅費を調達するため、立ち寄ったガソリンスタンドで男性の利用客を襲撃して金銭を強奪しようとする。そして、ガソリンスタンドの従業員から鍵を借りた男性に続いてトイレに入り込み、凶行に及ぶのだ。

 一部で暗証番号の入力やコインの投入などが必要であるとはいえ、日本の商業施設内のトイレは基本的に施錠されていない。これに対し、米国ではファストフード店やガソリンスタンドなど、多くの施設でトイレが施錠されている。

 防犯対策、さらには「飲食店は用を足すだけの場所ではない」という前提から考えれば、店側がトイレに施錠することも不思議ではない。

 だが、店側の対応が人種差別とみなされかねない場合もある。

 4月12日、ペンシルベニア州フィラデルフィアのスターバックスの店舗で起きた出来事も、まさに店側の対応が人種差別として非難を受けた一例だ。

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