著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

ヤンキース田中将大は飛ぶボール極秘導入の最大の被害者

公開日: 更新日:

 今シーズン、メジャーリーグの日本人投手は本塁打を打たれまくっている。3年前の2014年、日本人投手は9イニング当たり0.95本打たれていたが、今季は1.44本。3年前より52%も一発を食う確率が高くなっていることになる。

 だが、これは日本人投手に限ったことではない。メジャーリーグ全体で見ても、本塁打が出る頻度は3年前に比べて48%も増えているのだ。

■原因

 本塁打数が急増したのは秘密裏に飛ぶボールが導入されたからだ。この飛ぶボールは、今年から一気に導入されたのではなく、一昨年のシーズン後半から一部で導入、昨年それが拡大され、今季からすべての球場で使用されるようになったようだ。これは「9イニング当たりの本塁打数」の変遷にも表れていて14年に0.86本だったものが、15年は1.02本、16年は1.17本、今季は1.28本と右肩上がりで増えている。

■ニューボールの正体

 米国ではすでに、スポーツ科学の研究者らが以前のボールと現在の使用球を比較・調査する実験を行っている。重量面では以前のボールが規定(141.7~148.8グラム)の上限に近かったのに対し、ニューボールは規定の下限に近いこと、縫い目が以前より低くなっていること、硬度が以前より増し反発係数が高くなっていることなどが判明している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  5. 5

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  1. 6

    元横綱白鵬が突然告白「皇帝の末裔」に角界一同“苦笑”のワケ…《本当だったらとっくに吹聴しています》

  2. 7

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  3. 8

    阿部巨人の貧打解消策はやっぱり助っ人補強…“ヤングジャイアンツと心中”の覚悟なし

  4. 9

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも