大関昇進確定 栃ノ心にかけられる“モンゴル勢駆逐”の期待

公開日: 更新日:

「(大関昇進は)うれしいけど、もっと頑張らなきゃいけない。稽古に精進して、力強い相撲を取りたい」

 千秋楽から一夜明けた昨28日、晴れ晴れした表情でこう語ったのが栃ノ心(30)だ。5月場所で13勝2敗の好成績を挙げ、大関昇進を確実なものとしたこのジョージア人力士には、その先の横綱はもちろん、「打倒モンゴル勢」の期待もかかる。

 かつて大関を張った照ノ富士が幕下陥落とはいえ、まだまだ彼らの勢いが衰えたわけではない。今場所は鶴竜が優勝し、エルボーを封じられた白鵬も11勝4敗と、終盤まで優勝争いを演じた。

 近年、土俵はモンゴル勢に席巻されてきた。ここ10年59場所を見ても、53場所でモンゴル出身力士が優勝している。いわば、賜杯のたらい回しである。

 今場所の千秋楽でも、優勝の目がなくなった白鵬が大方の予想通り、鶴竜に敗れた。モンゴル人横綱同士が千秋楽に対戦する場合、必ずと言っていいほど接戦にこそなっても、「まさか」の結末はほとんどない。今回もそれとまったく同じだった。日馬富士暴行事件でその存在が世間に知れ渡った互助組織「モンゴル会」がある以上、何かと支え合う彼らの牙城を崩すのは並大抵のことではないのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木麟太郎をドラフト指名する日本プロ球団の勝算…メジャーの評価は“激辛”、セDH制採用も後押し

  2. 2

    日本ハム新庄監督がドラフト会議出席に気乗りしないワケ…ソフトB小久保監督は欠席表明

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    ブルージェイズ知将が温めるワールドシリーズ「大谷封じ」の秘策…ドジャース連覇は一筋縄ではいかず

  3. 8

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

  4. 9

    今秋ドラフトは不作!1位指名の事前公表がわずか3球団どまりのウラ側

  5. 10

    亀梨和也気になる体調不良と酒グセ、田中みな実との結婚…旧ジャニーズ退所後の順風満帆に落とし穴